秀作の作品。主演のカンバーバッチの演技が光ります。
ドイツのエニグマ暗号機を打ち破るべく奮闘する数学者、エンジニアたちは性格にやや難がありながらも応援したくなるキャラクターが揃っています。
というのもエニグマ暗号機があまりにも強敵!
どうやってこれを乗り越えられるの!? という緊張感がつねに漂っており、ストーリーへの引力をあげてくれています。
もちろん人間ドラマや恋愛要素を散りばめ、緊張感だけでない奥行きの深さもあり、全体的に丁寧な作りが好印象でした。
現代社会でも活用されている技術の原点が描かれている、というドキュメン的側面も個人的にはかなり好みでした。
ただ、テーマ、モチーフから仕方ありませんが、全体的に地味で暗いのがイマイチ伸び切らない要因でしょうか。
丁寧で手堅く、間違いなく面白いのですが
、エンタメ性やカタルシスの持って行きかたにもう一工夫あれば傑作の仲間入りだった作品です。