TatsuoMiyamoto

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密のTatsuoMiyamotoのレビュー・感想・評価

3.8
第二次世界大戦の終結に繋がるナチスの暗号を解いた数学者の物語。

チャーチル映画に感化されて観ましたが主人公のアランがナチスの暗号エニグマ解読にクリストファーという人工知能機を作ります。現在私たちが手に持っているスマホもそうですがこのクリストファーはコンピューターの原点ともいわれている機器。天才数学者アランを中心に英国の暗号解析の専門家がチームとなり暴力とは違う方面からナチスに立ち向かう。

このクリストファー製作費は10万ポンド。

人間性と協調性の無さから上司にクリストファー製作の意図を理解してもらえないアランはチャーチルに手紙を書きチームリーダーとなり10万ポンドの投資を受けるが1940年代初頭という時代背景で調べてみると当時英国の1ポンド1000円相当なので単純に1億円。ただ当時の円は今の80倍の値打ちなので約80億円相当かかっている事となります。この費用が高いのか?の判断基準としては当時のイギリス軍事費3億9100万ポンド。数字を見る限りは大した額ではなく国家の存亡がかかっているわけですからアランのチーム以外にもエニグマ解読のチームが幾つかあったように考えられます。

MI6が要所で出てきますが狙いは情報戦の武器としてのクリストファー。これをベースに更に人工知能機を密に開発していったようです。英国はアランチームの功績を軍事機密として処分し、その存在が一般に知られるようになったのは半世紀後。英国政府が彼の業績を正当に評価し、その研究に投資していれば、半世紀後に米国ではなく英国が情報テクノロジーで世界を牽引していたのではという諸説がある。

しかし、ベネディクト・カンバーバッチの魅力炸裂でした。
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