第二次大戦中、あのエニグマ暗号機を破った数学者アラン・チューリングを描いた映画。主演はベネディクト・カンバーバッチ。この人が普通じゃない天才役に実にハマってますね。「SHERLOCK」でもタイプが違う天才だが、共通点はあるし。
この人は典型的なアスペで、そのせいで最初は周りと溝があったりで孤独な闘いを強いられる。そこに紅一点ジョーンの参加で助けをもらい、次第に仲間と打ち解け、マシンを使った解読へと挑戦していく。
と、中盤までは青春モノですね。この辺までは実に爽やか。
しかし後半は解読に成功したがゆえの葛藤が生じ、更に当時の性的マイノリティが犯罪者として扱われていたりと重苦しいドラマになっていく。なぜマシンが「クリストファー」と名付けられてるのかが分かった時は実に切ないもんですな。
この映画は達成した偉業の割りに哀しく切ないドラマ。
ラストに彼の作り上げたチューリングマシンがいま何と呼ばれているか?が判明します。(これは僕は分かっていたけどそれでも)感慨深さと複雑な気分になるものでした。