甘党

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密の甘党のレビュー・感想・評価

4.3
この作品を観て、アラン・チューリングの人生を知れて本当に良かった。
アランが、ナチスドイツのエニグマを解読し戦争終結を早めたこと、今自分たちが使っているコンピューターの基礎を作ったこと、そのどれもがもっと称賛されるべきだし、多くの人に彼のことを知って欲しいと思った。
でも、この作品では彼の業績よりも、戦争という状況の彼の苦しみに焦点が当てられていて感情移入しやすかったし、実際にあった話だということに驚いた。感情で行動することが許されず、ただ戦争に勝つ目的で人々の生死を決める立場になってしまったり、大切な人を守るためいくつもの秘密を抱え込まなければいけなかったり、といった彼の苦しい状況が上手く表現されていたと思う。

ただ、キーラ・ナイトレイ演じるジョーンの活躍が少なかったように感じた。前半で、男性社会の中で女性が活躍することがどんなことなのか強調されていただけに、後半ではアランを支えるだけの存在になってしまった感じがした。彼女がどんな事を成し遂げたのかもっと知りたかった。

この作品を観て、戦争の裏側で人々が戦っていたことを知って、戦地に行って戦うことだけが戦争ではないと強く思ったし、歴史は政治家など大きな権力を持った者が創るのではなく、このような人々の努力があって創られているという事を忘れてはならないと思った。



Music by Alexandre Desplat