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ビッグ・アイズのbutasuのレビュー・感想・評価

ビッグ・アイズ(2014年製作の映画)
3.5
実話にこんなこと言って良いのかわからないが、とても面白かった。完全にティム・バートン監督とクリストフ・ヴァルツの怪演のおかげ。

主人公がずっと煮えきらない態度をとっているばかりにあれよあれよと利用されていくくだりは、観ていてすごくモヤモヤした。ただ、当時の時代背景を考えれば致し方ないのであろう。実際に夫の商才が無ければ彼女の絵は日の目を見なかった可能性が高い。自身のサインについて誰も興味が無いような数列の話を延々とされても、絵は売れないだろう。にしても、とにかくずっと胸糞悪い思いをしながら観ていた。そんな彼女が立ち上がることになるキッカケがエホバの証人というのだから面白い。実話でなければただのブラックジョークである。最終的にスカッと溜飲が下がる作りになっているのもとても良い。

周りがみんなビッグアイズに見えてしまうスーパーのシーンは、ティム・バートンらしい不気味さに溢れていて好きだったなぁ。ダニー・エルフマンの音楽もとても良い。

そしてクリストフ・ヴァルツの勢いよ。あまりに胡散臭い。物凄く鬱陶しい。うるせえ。最高。下衆の中の下衆。適役すぎるわ。
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