ニクガタナ

ビッグ・アイズのニクガタナのレビュー・感想・評価

ビッグ・アイズ(2014年製作の映画)
3.5
ニヤニヤー、ニヤニヤー、あーあ、楽して有名になってアホみたいに稼げねかなぁって感じでいい目を見たい男が目をつけた、デカイ目の子供達を描く控え目なシングルマザー。やがて衆目を集めるその一連の作品の名義は男の方。作家のプライドをかけた法廷劇に至る実話ベースのヒューマンサスペンス。こんな夢のない現実を描く作品をティム・バートンが?とちょっと驚いた。夢が無いのでディズニー作品じゃないのね。人の業が哀しく転がって行くコーエン兄弟作品っぽい展開で、夫婦の別れの一幕は「シャイニング」の風情。目がでかいキャラってティム・バートンの描くアニメキャラみたいで、好きなんだろうなと思ったら案の定作家マーガレット・キーンの大ファンらしい。夫ウォルター・キーン役のクリストフ・ヴァルツが実にいやらしい感じで、今作でもまた終始ニヤニヤして憎たらしくてすばらしくはまってた。法廷での悪あがきの茶番劇が最高。別に肩持つ訳ではないが、悪者扱いの夫ウォルターは、目も鼻も利いて口も達者だった訳で、マーガレットだけではたぶん埋もれてた作品を世に出したプロデュース力は凄かったんだろうが、嘘はいかんね。あと調子乗り過ぎたね。
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