りょーた

ビッグ・アイズのりょーたのレビュー・感想・評価

ビッグ・アイズ(2014年製作の映画)
3.6
良いものは売れるし、
悪いものは売れない。
ただそれだけのこと。

それは、そう。

そりゃあ、そうだけど、大体の人たちには、何が良くて何が悪いものなのか、自分では判断できていないのではないか。僕にもちっともわからない。絵画なんて、特にそうだろう。

だから「この絵はこんなに良いものなんだよね」って、教えてあげる必要がある。理解してもらう必要がある。そうしないと、ものは売れない。

良いものを作る技術と同じくらい、その良さを教える技術も大切なのだろう。

ウォルター・キーンにはそれが出来て、マーガレット・キーンには出来なかった。だから分業をした。芸術をお金儲けだと割り切ってしまうのなら、それが一番合理的だった。

しかし、伝えるひとが伝えなければ、魅力が伝わらない芸術っていうのは、本当に良いものなんだろうか。

きっと「流行」なんていうのは、良いものかどうかの判断が自分ひとりでは出来ない人たちが「周囲の人間がこんなにも良いって言ってるのだから、きっと良いものなのだろう」って、判断をひと任せにしているだけなんじゃないだろうか。

でも結局、買う人が満足して買えたのなら、誰がなんと言おうと、それでいいんだとも思う。
りょーた

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