HidekiIshimoto

毛皮のヴィーナスのHidekiIshimotoのレビュー・感想・評価

毛皮のヴィーナス(2013年製作の映画)
4.0
『おとなのけんか』の室内4人劇からさらに数を減らしての完全2人劇なんだけど面白さは1ミリも減じてない。劇中劇としての舞台劇を演じる者の現実との境界線がメタ的に壊れていくのだけど、その演じる者を演じてるマチュー・アマルリックは明らか監督ポランスキーの写し身で相手役は監督の嫁はんエマニュエル・セニエ。となるとこの物語自体が監督自身の現実ともメタ構造になってる訳で、もう二重三重の変態メタ構造。凄い!無知なあばずれから魔女優へ衣装ごと瞬く間に変化する嫁セニエ!何という巧みな演出!マチューも本領発揮でもうギンギンに面白いメタメタ映画。『赤い航路』『ナインスゲート』とコレでポランスキーと嫁コンビの女魔物三部作の完成だっ!