ジャンヌ・ダルク裁判の作品情報・感想・評価 - 2ページ目

ジャンヌ・ダルク裁判1962年製作の映画)

LE PROCES DE JEANNE D'ARC

製作国:

上映時間:65分

ジャンル:

3.9

「ジャンヌ・ダルク裁判」に投稿された感想・評価

Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

4.5
‪「ジャンヌ・ダルク裁判」‬
‪冒頭、鎖に身を繋がれた女。教会、神の声、無垢な体、恐慌状態、火炙り。魔女に死を、焼き殺せと民衆の声…本作はR.ブレッソンの傑作の一つで審問に答える彼女の言葉に宗教的知性を感じる。映像は光輝の美しさと陰翳の妖しさ、そのコントラストの美的な様は何とも言えない…あぁ傑作。‬ 傑作。勿論、同内容を扱ったサイレント白黒時代のドライヤーの傑作「裁かるるジャンヌ」同様に歴史的重要な作品で物語は彼女の心、宗教の葛藤を冷酷に描く。戦犯を裁判にかけるのと同様予め全て決まっていたかの如く火刑にされる…魔女狩りと言う言葉があるが正に本作は被疑者となった彼女が訴追され裁‬判にかけられ最終的に刑罰にされる言わば迫害を受ける。現代も魔女狩りは地域によりあるがヨーロッパ式魔女狩りは徹底して思想的偏見に満ちてる…中国の文化大革命もそれに近い。本作はただひたすら突発的な不安と恐怖がこの状況を生み出し行きすぎた暴発行動に至る…僅か60分程度の作品ながら濃厚だ。‬やぁぁぁっと発売された。R.ブレッソン監督の傑作で第15回カンヌ国際映画祭にて審査員特別賞を受賞した「ジャンヌ・ダルク裁判」のBDが届く。まさかの4Kレストア版って言うサプライズ。次は「罪の天使たち」か「抵抗」のBD化を願う。1時間しかない映画だが名作だ。

このレビューはネタバレを含みます

裸足でペタペタ

ロベール・ブレッソン監督によるエモーショナルさを完全に排除した聖女ジャンヌ・ダルクの裁判を描いたシネマトグラフ。

無演技の台詞とフェティシズムが垣間見られる画の力で惹き付けられるが、この題材でこれをやられると「映画とは?」という答えのない疑問を再燃させられるワケです。
一挙手一投足の張り詰めた緊張感

フレーム外の出来事が自然にイメージされ補足される気持ち良さ(気持ち悪さ)がブレッソン作品の本質なのかも
火刑場へ向かうジャンヌの足や鎖に抵抗しようと力む両腕、犬、鳥、そして煙に飲まれる十字架…
終盤の超絶ショットの連続に感動。
映画の大部分を占める裁判シーンは終始単調な切り返しで構成される。そこに「目配せ」のショットが不意に挿入されることである種のテンポを生み出していると思った。
飲み込めていない部分も多いのでいつかまた観たい。
2018年 12/13(木)
simz

simzの感想・評価

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物には身体が宿る
Ricola

Ricolaの感想・評価

3.9
最初の太鼓の音から迫り来る恐怖と虚無感を予感する。

シンプルにジャンヌ・ダルクが捕えられてから繰り返し行われる裁判から火やぶりの刑にあうまでが描かれている。
堂々巡りのように思われるがそんなことはなく、ジャンヌが徐々に精神的に追い詰められていく様子がよくわかる。

ジャンヌの死んだような虚ろな目、それに対する敵の睨みつけるような目など。
とにかく目の演技にずっとのみこまれそうだった。

ラストシーンの余韻は俳優たちもそれを噛み締めていたように見えた。
一瞬すぎ。
オープニングなぜこんなにも良い。
ブレッソンのフィルモグラフィの中でも地味な部類だけど、やはり一番脂が乗っていた時期の作品だから悪いわけが無い。

裁判ってだけあって台詞が多いが、牢に石が投げ込まれる場面等さり気ないながらも力強いカットも多いのは流石だし、同じジャンヌダルク裁判をかつてテーマにしたことがあるドライヤー的な趣があったのも非常に良かった。

しかし少し眠くなってしまったのは疲れのせいだけでなく淡白な演出のせいでもあろうし、短いから同時代の他の作品より印象が薄くなるってこともあって、マイナーな扱いの理由もなんとなく理解できる。