玉生洋一

ヴェロニカ・マーズ ザ・ムービーの玉生洋一のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

とにかくテレビ放送時のキャラが続々と出る出る。

テレビシリーズの映画版は、舞台を変えたり
主要キャラ以外は映画用の新キャラで固めたりして
「映画用の話」でまとめることも多いのだけれど
そんなことはしないカッコよさがこの作品にはある。

事件も次々と起こるし、
テレビシリーズ時を彷彿とさせる
同級生たちの人間関係を軸とした謎解きだし、
大満足。

それでも物足りないのは2時間弱しかないところ。
やはりテレビシリーズ、1シーズンあたり22話で
壮大な謎解きを楽しんだ経験と比較すると
物足りなく感じてしまう。
ぜひまたこのようなドラマシリーズと出会いたいと思う。

9年経っても相変わらず喧嘩っ早いローガンがイカす。
ヴェロニカのためというところが、男ながら惚れる。

かたやピズはやっぱりフラれ役で可哀想。
音楽等の才能がある人だったと思うのだが、
見事に普通な人として描かれていた。
せっかくだからローガンとの決着の殴り合いも見たかった。
もちろんそれを見てヴェロニカはオロオロするのだ。

それぞれのキャラたちの活躍シーンが
ちゃんと盛り込まれていてよかった。

世界一かっこいい父親・キースの活躍の場面が少なかったのは少し残念。
ヴェロニカと2人で探偵業をやる姿もまた見たかった。
事故にあう直前はヴェロニカともっと激しく言い争っても
よかったような。

ディックは相変わらずいい味を出していて和む。
疑惑をかけられたりもするし。
結局、その晩は「ずっと寝ていた」というのも最高。
彼のように生きるのが実は一番幸せなのだろう。

テレビシリーズは人生のお気に入りに選ぶほどだったが、
その視聴後数年経ってからこの映画版を見たので
さすがに各キャラクターの詳細は忘れていた。
テレビシリーズを一気見してから再び鑑賞すれば
もっといろいろと発見があるのだろうと思う。

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追記。
テレビシリーズ打ち切り後、
クラウドファンディングで映画が作られたとのことで
さすがにこの映画がヴェロニカらに会える最後の作品だろうと思って
感傷にひたっていたら、
昨年の2019年に新シリーズが公開されているという事実を
今更ながら知って驚いた。そしてとても楽しみ。

日本版もぜひ作って欲しい。
ヴェロニカ役は川栄李奈で。
テレビでは過激な内容が作れないだろうからHulu等で。

※2020.6 U-NEXTにて視聴。