しゅん

砂漠の流れ者のしゅんのレビュー・感想・評価

砂漠の流れ者(1970年製作の映画)
-
瀕死の放浪の末に砂漠に水を見つけ一山狙おうとする男のある種「小さい」エピソードを、神話的寓話性の「大きい」スケールで語ってみせるペキンパーの快作。同じ方向に顔を向けている別の人物をカットでつなぐ、一日の生活をダイジェストで流しながらそこに数秒の会話を重ねるなどの技法で時間操作を行い、そこにコマ送りのギャグも含ますという技量には大いに恐れ入った。パイオツフラッシュバックの衝撃はやはり格別だし、徹底的な無神論者である銀行頭取の哄笑も忘れ難い。新文芸坐で観たけど、牧師がバイクで登場した時に会場が爆笑したのは最高だったなぁ。

黒沢清『ニンゲン合格』はこれのオマージュかな?
しゅん

しゅん