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アオハライドのpikaのレビュー・感想・評価

アオハライド(2014年製作の映画)
3.5
キュン死!!東出くんめっっっっっっっちゃくちゃカッコイイ!キュンキュンし過ぎて自分がとてつもなくキモい。
10代向けのロマンス映画ってゾンビとかスリラーと同等に一定の需要のあるジャンル物映画なのでそこに少女漫画をはめ込んだのは当然とも言える自然な流れで筋にもキャラにも新鮮さはないのは当たり前で、ベタな王道ドラマにどれだけ面白味を入れられるかっつーところが肝なんだろうが、今作は恋愛だけでなく題名さながらに友達も重要視した青春ドラマの色合いを強く出していて、その部分にフォーカスした前半はとても良い。友達を演じている役者達が皆素晴らしく、若手俳優たちが映画の質を底上げしまくってる。彼らを撮るためならベタクソな話でも撮りたいと素人のババアでも思ってしまうほど良い。
原作未読だけど相当すっ飛ばしてるんだろうなぁ。シークエンス自体の演出は丁寧だし役者陣が素晴らしいので瞬間の魅力は凄い。ただすっ飛ばし具合がえげつないので筋で見るとめっちゃ酷い笑。さっき悩んでたことがソッコーで解消したり前フリが3分で回収されていく。このキャラ削ったらいいじゃんと思うように要素のみで存在しているキャラの哀れさ。原作実写化のセンスはこういう改変のセンスに如実に出ますな。
ここ原作で見開きかなんかで描かれてる絵をそのままトレースしてるんだろうなぁと思わせるキメ絵がキマってて、筋書きなんぞ無視してこのキメ絵に行き着くためだけのタメなんですよ、っつーのがガンガン伝わる。手法としては「マトリックス」や「リベリオン」や「300」なんかの劇画アクション映画と同じ。そういうのがツボなので凄く良かった。

オープニングの異空間っぷりは結構見応えある。何回繰り返すんだよっつーツッコミ待ちなしつこさ。
主人公の「あんな子じゃなかったのにな」という人格無視した暴言が後々の伏線になって自分探しへと展開していく流れは思いがけなかったので良かった。
エルレ!
少女漫画でよくあるぶつかってキスしてしまうハプニングって冷静に考えなくても痛いだろうに実写化って大変だな。ワンカットでやってるのは凄い。教室でキスしたあとの事後のような演出笑笑。
エルレ君はエピソードがすっ飛ばされ過ぎていて前触れなくヌボーッと立っていたりまるでストーカーのようで怖い。アップだといい顔してるのにロングだと同じ人間とは思えぬ顔をしている。

前半めっちゃ良かったのに文化祭後の後半の失速がひどい!!!起承転結の転を丁寧に見せたい気持ちはわかるけどお約束な展開こそ逆にすっ飛ばして欲しかった。エンディングの演出の寒さ!

東出くんめっちゃ良かった。この映画を見て彼のずば抜けた演技の上手さは確信に変わりました。マジ上手い。これから追っていく。
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