もこもも

それでも恋するバルセロナのもこもものレビュー・感想・評価

それでも恋するバルセロナ(2008年製作の映画)
3.7
スペイン・バルセロナを舞台に、堅実で保守的なヴィッキー、情熱的な愛を求めるクリスティーナ、画家のフアン・アントニオ、精神が不安定でフアンの元妻・マリアの4人の複雑で情熱的な恋模様を描いた作品

スペインの街並みを楽しもうと思って視聴したけど、スカーレット・ヨハンソンが出演していたことは嬉しいサプライズだった
今まで観てきた作品とは違い、瑞々しさと色気を感じるスカーレット・ヨハンソンが新鮮で美しかった
バルセロナの街並みも素敵で、やっぱり海外の街並みを感じれる作品は好きやなぁ
自分が日本人で日本に住んでいるからやと思うけどやっぱり海外の街並みや海外の人はめっちゃ絵になって、同じ内容でも海外が舞台だとその街並みで十分満足できてしまう

監督はウディ・アレン
大好きな『ミッドナイト・イン・パリ』を手掛けたことと今後観たいと思ってた『ローマでアモーレ』や『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』の監督ってことを知らなかったけど、様々な国を舞台にして国民性や街並みを切り取っている素敵な監督さんって感じた

ストーリーとしては
最初と最後だけを観ると特に変化はないけど、その日常を選択するまでの過程はなかなか濃い内容で、愛の奥深さや理想と現実の複雑さを感じた
ヴィッキー、クリスティーナ、フアンの三角関係からヴィッキー、マリア、フアンの三角関係に移っていく様子は新鮮やったし、深刻すぎずコメディ調で描いてるところも良かった
マリアの精神の不安定さは気圧される部分があるけど、自分では振り向かせることができない情熱的で自由奔放な人間性の魅力とペネロペ・クリスの美しさを終始感じさせられた

クリスティーナが言う「レッテルを貼らないで、私は私よ」の言葉はとっても胸に刺さる
確かに多くの人間は何事につけて分類しようと、レッテルを貼ろうとするけど、"私は私"それだけで十分だと気付かされる
挿入歌としてずっと流れる曲がスペインを感じれてすごく好きやし、スパニッシュギターも良かった
ギターの演奏もいいけど、それを楽しむ文化があるってことがなにより素敵

「望まないものは分かるけど
 望むものは分からないの」
もこもも

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