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アンディ・ウォーホール 生と死のamokのレビュー・感想・評価

3.7
『おやすみプンプン』というマンガの2巻の帯に、伊坂幸太郎さんがこんなコメントを寄せている。
「浅野いにおさんは、メインストリームと前衛のどちらへ進もうか悩んだ結果、「前衛でありつつ王道を走り抜ける」という凄いことをやろうとしているような気がします。センスと技術が図抜けているので、なんだか易々とこなしているように見えるけれど、たぶん、誰も真似ができない。」

もし、このマンガをアンディ・ウォーホルが描いていたとしたら、伊坂さんはこんなコメントを寄せていたかもしれない。
「アンディ・ウォーホルさんは、メインストリームと前衛のどちらへ進もうか悩んだ結果、「王道を走り抜けながら前衛である」という凄いことをやっている。センスと技術が図抜けているので、なんだか易々とこなしているように見えるけれど、たぶん、誰も真似ができない。」

……だってこの人、
既製の缶詰めの絵を描いただけで、アートにしてしまうんですもん。
こんなこと、誰にも真似できるわけないでしょ。
そんな、アメリカン・ポップアートの旗手アンディ・ウォーホルのドキュメンタリー作品。


お馴染みの「キャンベルスープ缶」や、マリリン・モンロー、毛沢東の「シルクスクリーン」はもちろん、「死と惨事」や「スクリーンテスト」など、ウォーホル作品を一通り見ることができます!
しかも、ウォーホルのアトリエ「ファクトリー」で演奏する「ヴェルベッド・アンダーグラウンド」の姿も崇めるぞ!
死の5日前に記録された映像まであるんだぞ!

でも、作品はダイジェスト的に流れるから、ある程度ウォーホル作品をみたことがあり、アメリカの消費社会とポップアートの関係に関する知識があった方が楽しめそうですぞ!

安っぽい音楽が使われてるのは残念だが、ウォーホルの創造性に触れることができ、なかなか興味深い内容ですぞう。

そういえば、ウォーホルの言葉に「未来には、だれでも15分間は有名になれるだろう」というものがある。
ウォーホルの意味するところとは違ったかもしれないけれど、「YouTube」や「ニコ動」がそれを証明しましたね。


PS. RIP SLYMEのRYO-Zさんは、『おやすみプンプン』2巻の帯にこんなコメントを寄せている。「僕も初めてオチン◯から脳が出たのは小学校5年生の時でした。僕もプンプンと一緒です。」だって。
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