スギノイチ

明治侠客伝 三代目襲名のスギノイチのレビュー・感想・評価

明治侠客伝 三代目襲名(1965年製作の映画)
4.0
冒頭の、祭りの雑踏の中での暗殺シーンから引き込まれる。
えげつない人相の殺し屋が、クルクル吹き(正式名称がわからん)を吹きながら獲物を探している。
そいつに狙われた鶴田浩二の親分が致命傷を負ってしまい、タイトルにもある跡目相続の話になっていく。

序盤から、親分が寝室で伏せっている真横からの物凄い長回し。
「緋牡丹博徒」の菅原文太出るやつにそっくりのシーンあったなあ、なんて思ったら、
監督が同じ加藤泰だった。藤純子もお竜とは正反対の儚げな女郎役で直後に登場。
ひたすら男の暴力に耐える藤純子が健気だなあ。お竜とは思えない。

豪華キャストだけど相殺し合うこと無くキャラ立ちして、かつそれぞれに見せ場があった。

いつもはついイラついてしまう若い津川雅彦の演技も、未熟なボンの役に嵌ってて気にならない。
愛すべき嘘つき、藤山寛美の男気が熱い。
忘れた頃に出てきては、きっちり諭していく丹波先生の訓示が染み入る。
敵の卑劣ぶりゴミクズぶりも大いにフラストレーションを溜めさせてくれる。
そして、歩きながら着物を脱ぎ、徐々に刺青を晒して敵討ちに行く鶴田浩二がカッコいい。
右手に銃、左手に長ドスで暴れまくり。