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聖杯たちの騎士のsonozyのレビュー・感想・評価

聖杯たちの騎士(2015年製作の映画)
3.9
寡作なうえに公の場に姿を見せないという名匠テレンス・マリックによる『ツリー・オブ・ライフ(2011)』『トゥ・ザ・ワンダー(2012)』に次ぐ自伝的な作品のようです。

原題: Knight of Cupsはタロットカードの1つで、積極的な行動で明るい未来を切り開く/満たされない不安・悲観的な気持ちという2つの意味があるとのこと。

気鋭の脚本家として注目を浴びるリック(クリスチャン・ベイル)は、セレブな生活に溺れる一方で、心の奥底にあるむなしさを払拭できず、彷徨う日々。
美しい6人の女性たちと関わりながら、父や兄弟との確執、自身に向き合うお話。

タロットカードにちなんだタイトルの8つの章に分かれてます。

いわゆるストーリーはなく、抽象的な映像×環境音×モノローグによる幻想/空想世界に浸る感じの不思議な映画でした。
※クリスチャン・ベイルには脚本は渡されず、どんな映画になるのか分からないままほぼ即興で演じていたそうです。

見どころ/印象的な要素は、
●撮影監督エマニュエル・ルベツキによる、自然光、逆光、太陽、なめらかなカメラワークの美しさ。(彼は「ゼロ・グラビティ」「バードマン」「レヴェナント」でアカデミー撮影賞を3年連続受賞してます。)
●ケイト・ブランシェット、ナタリー・ポートマン、イモージェン・プーツなどの美女たち。
●リック(クリスチャン・ベイル)はほぼ発話なく、意味深な感じのモノローグ(リック自身、父、女たち)が続く。
●音楽もほぼなく、環境音。
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