こちらは映画としてはインパクトや華が少ないですが、面白く、考えさせられる作品でした。
人間が年を重ねて多くが経験する感情が上手に表現されていました。気持ちは若くいたいけれども、社会や環境がどんどん変わり、価値観も世代によって変わってくる。どちらが正しいとか考えてしまいたくなるけれど、正しい、正しくないではなく、ただ違うという事を受け入れないとどんどん気持ちや考えが狭くなってしまう。この作品は20,30,40,50,60代と世代によって感じ方が変わるだろうし、世代によっては(ベン・スティラー)ジョシュの気持ちに共感できないかもしれませんが、同じ世代の私はとても分かりました。
人間関係も同じ世代でも結婚する、しない、子供を作る作らないで友達、夫婦などの関係性が変わり、アメリカではカップルになるとプライベートの時間や行動もカップル同士で過ごす事が多くなるので、この映画に出てくる２組の夫婦達の気持ちにはすごーく共感できました。ライフスタイルが互いに変わっても、過去の思い出話だけでなく、現在や未来にも気持ちが通じる関係を作るには互いに努力が必要…。
街、レストランや電車の車内を見回すと似た世代の、似た人生のステージにいる人達が友達でいるのを多く観察してるので、やはりどうしても人間は楽な方に流れてしまうのだと感じ、この作品でもそう感じました。
様々な年齢に向けた映画で、オススメです。
