ゆかち

ジェニーの肖像のゆかちのレビュー・感想・評価

ジェニーの肖像(1947年製作の映画)
5.0
誰が知ろう 生は死であり
死こそ生に他ならない

美は真実 真実は美
これのみが知るべきすべてなれ


•*¨*•.¸¸☆*・゚
売れない画家アダムスが出会った女の子ジェニー。
彼女は会うたびに成長していて、なんとアダムスにしか見えないのです。ある日、ふとしたきっかけで読んだ古い新聞にジェニーが35年前に亡くなっている記事が…。

どうして二人は出会ったのだろう。
ジェニーを描くようになってから画家として認められるようになるアダムス。
幻だったのか?でも確かにそこに彼女は存在していた。この腕で抱きしめたのに。

白黒映画ってだけで切なさや儚さが増すのはなぜでしょう。

あの終わり方も余韻があって素敵だなぁ。
ジェニーは自分が描かれた肖像画を見て、きっとこの絵は美術館に飾られるようになって世界中の人が見にくるのよってアダムスに話してたんです。
それが叶うラスト。

美術館に飾られた「ジェニーの肖像」を見た女の子が、本当にいた人かな?って話し始めて、別の子が「彼にとって本物ならそれでいいのよ」って言うんです。
これを聞いたとき、冒頭で流れたお二方の名言(このレビューの最初に書いた文章)に深い意味があったんだなと思いました。


この時代の作品はツボにハマりやすい♡
考えさせられるものが多い気がします。なんといっても前例がないものや、先駆けの作品が多いからかもしれません。
ゆかち

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