青眼の白龍

シェルターの青眼の白龍のレビュー・感想・評価

シェルター(2010年製作の映画)
3.1
『アイデンティティー』のマイケル・クーニーが脚本を手掛けたオカルトスリラー。序盤は多重人格ものサスペンスといった感じだが、中盤以降は信仰や土着呪術などの宗教的要素が絡む為、やや強引な展開に感じるかもしれない。劇中に登場するゾンビ映画やポスターは、不信心者が科学によって生かされる屍だと暗示しているようにも見える。だが、かと言って信心深い者が救済されるわけではない。本作の結末は、人間に対する神の無関心を皮肉的に描き出す。我々は神の態度を無条件で受け入れるしかない……或いは、神など存在しないのかもしれないが。

(鑑賞メーターより転載)