ねむ

きっと、星のせいじゃない。のねむのレビュー・感想・評価

4.2
誰にも悟られないように一人で胸の泥沼を抱えている時、ユーモアと健やかな言葉で接してくれる人にどれほど救われることか。
自分がいつどんな風に死ぬのか知りたかったしそんなに長く生きなくてもいいだろうな、と実は思っている。
残された時間は知りたい。

もう会えなくなって悲しくて思い出しているその人は、いつも私の頭のなかでは笑うから不思議。
弱ったり具合が悪くなった顔じゃなくて、笑った顔ばかり思い出す。その顔見たさに、悲しみが薄まっていかなくてもいいとさえ思う。
時間も忘却も全然私の味方にならなくていい。
それは再会するための痛みの扉だ。
不在の悲しみとつかの間の再会を引き換えにしているのかな、とこの作品を観て考えた。
ねむ

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