湯林檎

美女と野獣の湯林檎のレビュー・感想・評価

美女と野獣(2014年製作の映画)
3.3
ちょっと気が早いけど秋の夜長には素敵なファンタジーが観たいという気持ちで鑑賞。
こちらはフランスが制作しているだけあってディズニー版のようなライトな明るさは皆無。映画のトーンはシックで落ち着いていてミュージカルシーンがない分登場人物の人間模様を細かく描いている。

大まかな感想としてはまさに動く絵本という感じで小物から衣装、舞台セット全てが美しくて目の保養になった。
ベル役のレア・セドゥはまるで絵本の中のお姫様のような可憐な美しさが様になっていた✨劇中次々と変わるドレス姿に思わず見入ってしまった。それとは別に野獣(王子)役の俳優さんがちょっとだけヒュー・ジャックマンに見えたりもした(笑)
また、ディズニー版には登場しないベルの兄と姉達が出てきて、そのキャラクター達が重要な役割を果たしていたのが新鮮だった。思えばボーモン夫人の小説には2人の姉が登場しているので原作に忠実に描いたといえばそうなんだけど。
登場人物の描かれ方としてはどちらかというと野獣よりもベルの内面が成長していくように感じた。男女平等社会が根付いているヨーロッパ(フランス)だからこその解釈だろうか。

その他の細かい設定や脚本に関しては突っ込んでも意味がなさそうなので雰囲気を楽しめれば良いのかなと思った。強いて言うなら王子とかつての婚約者の女性の馴れ初めが知りたかったけどw

綺麗だけどちょっとダークな世界が見たい人や単純に現実逃避をしたい人には丁度良い作品。
湯林檎

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