茶一郎

LUCY/ルーシーの茶一郎のレビュー・感想・評価

LUCY/ルーシー(2014年製作の映画)
3.6
【短】いやはやトンデモ。本作『LUCY』は、初期作『ニキータ』、そして最新作『ヴァレリアン』までリュック・ベッソンが理想として描き続けてきた「強い女性」像をアップデートする作品と思いきや、行く所まで行って最終的には『2001年宇宙の旅』に辿り着くのですからトンデモでした。

 スカーレット・ヨハンソン扮するルーシーが旅行先で出会った見知らぬ男の頼まれ事受けたら、韓国マフィアのドラック密輸に巻き込まれます。そのドラッグは、通常時では20%しか使われていないという人間の脳を覚醒させるCH4と呼ばれる危険なものだったから困り物。本作『LUCY』は、ルーシーがドラッグの効果によって、人間の脳の限界を突破する超人になって行くというトンデモストーリーです。

 悪役がチェ・ミンシクというキャスティング、そしてトリップ映像過多というのもとても嬉しい所ですが、やはり本作の魅力は、完全にバケモノと化していくスカジョの進化ぶりです。進化を続け他人の行動までも操れる、もはやギャグかと思えるほどになる。リュック・ベッソン監督の「強い女性」への憧れもいよいよだと笑えてきます。
 ブッ飛んだベッソンの思考に付いていくには観客も劇中のルーシーのように、いくらか脳の限界点を突破させなければなりません。