ごまかしオジサン

LUCY/ルーシーのごまかしオジサンのネタバレレビュー・内容・結末

LUCY/ルーシー(2014年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

日本での上映開始前にみた予告が面白そうだったのを覚えている。
1時間半の短い作品だが、テンポもよく話もシンプルなのでとても見やすかった。

ストーリーは、彼氏に運び屋を頼まれたルーシーが、何も知らないままマフィアに連れさられ、CPH4という薬品が入った袋を体内に埋め込まれるところから始まる。
その後、暴力を受けた際に体内で袋が破れると、ルーシーは覚醒。人間が10%しか使えてないといわれる脳のリミッターが解除され、人知を超えた力でマフィアをボコボコにしていく。

映像に関しては、脳が覚醒する描写などCG技術がすごく綺麗。カーアクションも大迫力だったので、映画館でみたら面白さ3割増だったかも。

ただ、脳を100%使えたらどうなるのかという人間誰もがもつ疑問に答えるような作品になっているわりに、科学的な根拠の説明が乏しいのが残念。

設定では、脳を操れるようになると、いろんな機能をコントロールできるようになり、記憶力が上がったり、他人の考えていることが瞬時に分かったりする。
これらはまだ理解できたのだが、超能力者のように他人を操れるようになってからは、やりすぎ感があった。

ありえないことを科学的な視点で有り得そうにするのがSFだが、今回はありえそうに出来てなかったかも・・・自分の科学的知識が足りないのもあるかもだが。

また、全体的に話が暗い。超能力をせっかく手に入れても、それを楽しく活用するシーンが一切ない。能力のほとんどがマフィアを惨殺するために使われいて、ある意味で爽快だが、全体として鬱屈な印象だった。

最終的にルーシーは全知全能の神のようになってしまうわけだが、ここも正直、置いてけぼり感を感じてしまう。

もう少し丁寧であれば、さらに評価は高かったかも。