140字プロレス鶴見辰吾ジラ

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 劇場版・序章 真説・四谷怪談 お岩の呪いの140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

3.7
シリーズの中でリアリティラインを現実に引き寄せてきた印象の今作。

まず投稿映像が、地上波でやってる安っぽい心霊番組の様相を呈している。ただただ写り込んだに徹した初期映像から、前回の花子さん異次元まで繋げてくるのは驚き。

次に白昼のシーンが多く、特にお岩に取り憑かれた女優が刃物を持って追いかけてくるシーンは、田代が追いつかれるくだりもありスリリング。河童のときに夜だから暗くて…ということを感じないのと要所でお岩さんがうまく写り込んでくるのも面白い。

そして今回から登場の道元である。口は悪いし、機械使うしと、ふとクリストファー・ノーラン的なキャラなのか?と思い、全体的にノーラン的なリアリティラインの引っ張り方かなと思った。

最後は、今作のヒロイン市川。ブラック上司の工藤さんにたてつき、殴られながらもついていった挙句、取り憑かれるところは不条理で、しかし可愛ところもきっちりシリーズで認識させた末の今回の事件であったため市川に対する好感度はさらに上がった。

クライマックスは市川を工藤さんが助けるというカタルシス。

シリーズの伏線が回収されるのではと大いに期待して劇場版の予告を持ってくるのは良い引きである。