あきしげ

Mr.タスクのあきしげのレビュー・感想・評価

Mr.タスク(2014年製作の映画)
2.5
ケヴィン・スミス監督の最新作。
監督より俳優のイメージが強い。
『ダイ・ハード4.0』での演技、
短い出演ながら濃いキャラクター。
でも、監督した作品は初鑑賞です。

すでに公式でネタバレされているが、
本作にはセイウチ人間が登場します。

なんだかトム・シックス監督のカルト映画、
食欲がなくなる『ムカデ人間』を彷彿する。

主人公ウォレスにジャスティン・ロング。
期待通りのしゃべくり演技が炸裂します。
しかも、なんでもネタにしてしまう会話。
まさしくジャスティン・ロングの真骨頂。

だけど、あの口ひげは似合っているようで違う。
プロコル・ハルムの若きゲイリー・ブルッカー。
そう見えてしまったけど、知らない人は多いか。

ただ、それも中盤までの立ち回り。
その紅茶を飲んでしまったら終了。
次に目を覚ませば新たな人生です。
しゃべくりのウォレスはセイウチ。
彼はセイウチ人間に大変身します。
見た目はかなりグロテスクである。
目元だけで気持ちを表現する演技。
前半での動から一変し、後半は静。
冷静に考えればゾッとする姿です。
『ムカデ人間』より恐ろしいです。

ウォレスに新たな人生を与えるハワード・ハウ。
演じるのはベテラン俳優のマイケル・パークス。
最初は物知りな元船乗りの老人として登場する。

しかし、ハワード・ハウなどいない。
バトロミュ・ムシエでもありません。
彼はセイウチに助けられた男である。
そこから狂人が誕生しただけである。

ポッドキャストを共同運営するテディ。
ハーレイ・ジョエル・オスメントが演じる。
あの天才子役が大人になっていました。

久しぶりに見たけど、
子役時代を無視して、
今だけを考慮すれば、
悪くない役者である。

そして、本作で最も印象に残ったキャラクター。
ケベック州警察のギー・ラポワンテという男だ。
彼は公式にクレジットでもギー・ラポワンテだ。
では、彼は誰なのかと気になるところであろう。
あの変な仕草、あの独特な間合い、あの輪郭と、
最初はトミー・リー・ジョーンズと推測するも、
吹き替えの声からある俳優がすぐに連想すると、
不思議とあの人にしか見えなくなるという現象。

ギー・ラポワンテという人物のスピンオフ作品。
作ってもいいと思えるほどキャラが立っていた。
もっと深く掘っても良さそうなキャラクターだ。

本作はケヴィン・スミス監督の趣向が反映されている。
シリアスにホラーをやれば、身の毛もよだつ恐ろしさ。
コミカルにコメディをやれば、バカ笑いでそうな展開。
そこを敢えて、中途半端にするケヴィン・スミス監督。

ウォレスが最後に見せた悲しき目元。
これが一番印象に残った場面でした。

RE-166