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グリーン・インフェルノのhoteltokyoのレビュー・感想・評価

グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)
3.0
親父が国連に努めている女子大学生のジャスティンは、ある講義でアフリカには子宮を切り取る「女子割礼」という文化があることを知る。この事がきっかけで人権について興味をもつようになった彼女は大学内で声高々に主張する人権団体に入団する。この団体はアマゾンの奥深くに住む原住民を守るため、大企業の森林伐採を止めるため、過激的な抗議活動をしようとジャスティンを誘う。多少荒々しい行動をすることへの不安を持つジャスティンは、戸惑いながらも現地へ行くことを了承する。そこには自分の想像を越えた、ある部族の習慣が待っていることを知らずに・・・的な物語。

人間、国も違えば考え方も違うし言葉も違う、なんなら、食べてるものも全く違うんだ馬鹿野郎と言わんばかりに、捉えられた人権団体がゴリゴリ食べられる姿は、ある種のホラーでもあるが、それは僕らが普段食べている牛肉、豚肉とどう違うのか?と言われると倫理観的な問題がでるわけで。

ただね、あれよ。生食はいかんよ生食は。どれだけ森の中に素で過ごしていたとしても腹壊すだろうし、ある程度の人数が集まった文明であれば火使うだろう普通。俺が監督なら焼くね!まず塩かけて火炙りにするね!と思いながら鑑賞。

物語が終盤に向かうにつれて、このリアルで生っぽい原住民のエキストラをどう集めたのか?と驚きながらも、そもそもなぜこれを撮ろうと思ったのか映画の内容以上に裏側が気になって気になって内容が入ってこない。そんな映画はこの『グリーン・インフェルノ』以外に出会わないだろう・・。

食人だからといって敬遠するなかれ、そこには環境問題、人種の壁、経済成長、原住民、便秘、マリファナ、様々な問題が隠されているだ。監督だってな、勢いで人食ってる映画撮りてーわ、と撮影している訳ではない。そこに隠されたメッセージを紐解くのが我々鑑賞者の定めなのだ。とはいいつつキモいはキモいのでお気をつけあれ。
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