OASIS

グリーン・インフェルノのOASISのネタバレレビュー・内容・結末

グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

森林伐採に反対する環境活動家の大学生達がペルーの森林地帯の奥地に赴くが、その帰り道に飛行機墜落事故に巻き込まれ「人食い族」と噂される部族に捕まってしまうという話。

1981年製作のルッジェロ・デオダート監督作「食人族」をモチーフにした「ホステル」等のイーライ・ロス監督作。
元となった「食人族」は未見。
ウェーイ系・意識高い系の大学生達が、全身赤塗りでおかっぱやロングの黒髪で統一されたダースモールの大群みたいな原住民達に次々と拷問され、味付け&調理されて美味しく食べられて行くという非常に溜飲が下がりそうな映画なのだが、如何せん大学生達があまり常識外れの悪餓鬼に見えない為喜んでいいのか悲しんでいいのか感情的には複雑。
悪役も存在するものの、頭がおかしい狂人レベルではなく少し自分の主張が強いだけのやつで残念だった。

主人公のジャスティンは、ひょんな事から環境活動に熱心な学生達に混じって、原住民達の住処を奪う森林伐採工事を阻止する為の作戦に参加する事に。
何とか作戦自体は成功し祝杯をあげたのも束の間、事故が発生し森林に墜落してしまう。
墜落事故が起きた時点で、14〜5人のグループの内三分の一くらいはその衝撃と「ファイナル・デスティネーション」シリーズ並のヒトコロスイッチでアッサリとテンポ良く死んで行く。
実質主人公を含めた主要キャラクターのみになるのがとにかくまぁ早くて、のっけから命の扱いが薄い薄い。
部族に食われるよりも事故の方が死者が多く出ているのが「見たいのそれじゃないんだけど」感はあるものの「君達、いまいちキャラクターが薄いんで早目に退場してもらうね」というようなやる気のなさというか潔さみたいなものは感じた。

事故現場にやって来た部族に捕らえられて、集落へと連行される御一行。
そこに君臨する村長のばぁさんが、村人を差し置き村長権限でデブ男の目ん玉二つ、舌、生き血のフルコースを堪能する所から残虐シーンが開始。
腕、足、首を綺麗に切断して七面鳥スタイルになった身体に「そうそう、よ〜く塩ふって擦り込まないとね〜」的に調味料をまぶしたりして味付けされていく。
それを皆ジューシーな骨つき肉にかぶりつくように貪り食うんだけど、何だか人間の肉に見えなくて香ばしそうな匂いすら漂って来るという。
後でそのまま生で食べるシーンがあるのだが、そちらではゾンビ映画のように生きたまま食い千切られるので全然そんな風には感じなかったのだけど、焼いちゃうと何であんなに人肉感が薄れてしまうのかなと不思議に思った。

男連中のみが結構残酷な死に方でやられて行くのに対して、女連中は比較的扱いが優しめだった。
部族の男達に慰み者にされるという訳でも無く、逃亡に失敗し殺された際も実際に死ぬ場面は映像で見せてくれない等、可愛い女の子が酷い目に遭わされるような場面を期待すると「あれ?」という感じだった。
処女の検査をされる辺りは何かその後にあるんじゃないかと思わせるんだけど、非処女の二人は結局何もされず檻に戻されるという残念さ。
男が拷問されてる所なんて観たくないよと。
というか、人を美味しそうに食べるのと拷問で楽しそうにいたぶるのとは思考も嗜好も変わってくるのでは?とも思った。

食人族の少年との間に芽生える友情らしきものとか、一見美しく見えて後でどん底に突き落としてくるような絶望をもっと感じさせる部分が無く、単純に良い話で終わってしまってるのが甘々で何とも残念だった。
一番酷い話が、監督が主演女優をいつの間にか食っていたというもので、職人監督ならぬ食人監督イーライ・ロスの本性恐るべしと思わせる作品だった。
エンドクレジットにイーライ・ロスのTwitterアカウントが載っていたけども、これは「絶対突撃してくるなよ、絶対だぞ!」というノリと捉えて良いのだろうか。