茶一郎

グリーン・インフェルノの茶一郎のレビュー・感想・評価

グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)
3.3
『おっ今夜は焼肉か!よーし おとうさん はりきっちゃうぞー』

 意識高い系大学生は食ってしまえ。ついにイーライ・ロスが現代に食人映画を蘇らせた。

 「食人族」オマージュの『緑の地獄』
昨今の映画作りの環境で、モンド的な食人映画を作ったことだけでも拍手喝采。意識高い系の学生が守ろうとした原住民に食われてしまうという皮肉が愉快愉快。

 映画館は連日大盛況のようで、やはりこの手の映画の見世物性の高さを再認識する。
大傑作「食人族」のハードルは高かったよう。どうにもゴア描写が緩い感覚を受けてしまい、直接的な人肉描写も上手く編集でごまかされているような気がした。ともかく『怖い』『すごい』という感情までには達しなかった。
 昨今話題のSEALSが挙げられるような意識高い系学生もそんなに悪くない(むしろ良い)と感じているのでどうもノりきれず。

 ただ行為や風習が『野蛮』だからと言って文化を強要するのは植民地政策と同じこと。それは今作含め色々な『野蛮な』映画にも言える。野蛮、残酷が必ずしも悪いことではない、野蛮さがエンターティメントに昇華する楽しさをリアルタイムの劇場で教えてくれた今作には感謝。
「グリーン・インフェルノ」鑑賞会を地方の図書館で開くよう、デモの準備をしなくては。
茶一郎

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