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グリーン・インフェルノのkaz666のレビュー・感想・評価

グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)
3.7
元来、映画みたいなカルチャーは、
自由度が高いものであるが、
もはや今更言っても仕方ないのだが、
それには動員数がその映画の
質みたいなものを左右したりする。
TVの視聴率や、芸人の
人気調査なんかで、その本質の善し悪しは解らないはずではあるのだが。


こういう、ゴア要素がメインテーマな作品を、ショッピングモールの
シネコンで見れるのを幸せに
思うし、満員ではけっしてないけれども、半数ぐらいの座席を埋めることに、まだまだ日本の映画シーンも捨てたもんじゃないなと思った。

全体的に見たら、これはホラーと位置付けるか、サスペンスなのか
ドキュメンタリーなのか、エログロなのか、位置付けが非常にやっかい。
どのジャンルにも当てはまる気はするし、悪く言えば中途半端ではある。
個人的に悪い部分はそれだけで
その他は非常に素晴らしい。
序盤のテンポの悪さを払拭させる、怒濤の展開。
中盤、いかにも殺されるためだけに役者をやってそうな、体格と肌質がいい男が虐殺されてからと言うもの
我々を暴力と、嫌悪感で埋め尽くす。

舞台がジャングルの奥地ということもあり、
じめじめした湿地感や、舞台を盛り上げるトライバル調の民族音楽。
得体の知れない装飾とペイントで
ところ狭しと暴れまわる先住民。
この中に、はたまた殺されることで客席にカタルシスを与えるためだけに存在するような、いけにえを投入。
死ぬのもわかってるし、
食べられるのもわかってるし、
虐殺されるのもわかってる。
結果じゃなくプロセス。
そのベクトルの比重に対して我々がどう対応し、許容するか。
長年、ゴア映画を観てきた自分でもナイフでくりぬかれる
人間の細胞のひとつひとつに
リアリティを感じざるを得ないし
何よりもクオリティの高い質感。
本当にそこで抹殺されたんじゃないかと思わせる緊張感
それに対するB級よろしくな、ブラックな笑い。
映画はここまで進化したのかと。
嬉しくなるのである。