イチロヲ

グリーンドアのイチロヲのレビュー・感想・評価

グリーンドア(1972年製作の映画)
3.0
セックスシアターと称される大人の社交場に拉致されてきた女性(マリリン・チェンバース)が、観客の目前で見世物としてのセックスを強要される。アメリカで大規模上映された、初めてのハードコア・ポルノ映画(女優の本番行為あり)。

中学生の時分(1990年代)、VHSデッキを2台もち、ダビングという技術を導入していた私は、学校の不良生徒から「これをダビングしてくれ!」と半ば強引にビデオを押し付けられた。私はポルノのダビング依頼を以前から何度も受けていたので、今回も予想の範囲内。そのビデオの内容は、いわゆる洋ピンというやつで、無修正の裏流出モノ。数ある洋ピン作品からセックスシーンのみを切り出した、編集版だということが判明した。ノーカット版ではないけれど、収録されている個々のタイトルを確認すると、なんとそれが「ディープ・スロート」と「グリーン・ドア」だったという…

若い頃は表面的にしか観られなかったが、今現在は奥深いところまで観ることができる。見目麗しい美女が本番行為しているところ、白人と黒人の交合が見られるところ、「ポルノ業界に革命を起こしてやる!」という気概が感じられるところ、などなど。

性行為を坦々と収めるのではなく、シチュエーション、カットワーク、アシッド系の映像処理を取り入れることにより、どうにかこうにか「オシャレ」に見せているところが面白い。エロスをテーマに取った、後発の作品への影響力を推察することができる。
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