みきてー

マージナル=ジャカルタ・パンク 2014年春版のみきてーのレビュー・感想・評価

4.6
マージナルというインドネシアのパンクバンドを追ったドキュメンタリー。本作をきっかけにマージナルのファンになりました。是非沢山の方に見て欲しい映画です。

インドネシアでは腐敗政治・津波の爪痕・貧困、多くの社会問題を有しており、ストリートチルドレンの数はジャカルタだけで7000人以上と言われているそう。
マージナルの中心メンバーのふたりは「タリン・バビ」というコミューンを作って、ストリートチルドレンとともに共同生活をしています。毎月赤字続きで食べていくのも精一杯な中でも、私財を投じて楽器を教えたりTシャツや缶バッチを一緒に作成して子供たちが自立できる道を模索しています。
それがきれいごと抜きで彼らの本心から生まれている行動なのが、強く胸を打ちます。

この映画は生き物です。
今まで三度ほど見ていますが、公開毎に前の週のライブ映像等がどんどん追加されていくので自分の行ったライブ風景が速攻反映されます。彼らの物語の中に確かに自分も生き続けているのだと、感じるたび号泣。同時に自分に何か出来ることはないかと誰もが問うでしょう。つまりこの映画自体が世界を何かしら良い方向に変える可能性を秘めている作品なのです。
監督のフットワークの軽さに感謝です。

「ルカ・キタ」はスマトラ沖地震の追悼のために作られた曲。ジャパンツアーに際して、東日本の方にも伝わるようにと日本語の歌詞がつけられています。パンクなんて興味ないよ~(私も全然詳しく無い身です)という方でもきっと何か感じるものがある曲だと思います。もし興味が沸いたら聞いてみてくださいね~

https://www.youtube.com/watch?v=R0aTekwqwaI
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