カンパッチー

劇場版 零 ゼロのカンパッチーのレビュー・感想・評価

劇場版 零 ゼロ(2014年製作の映画)
2.9
零シリーズは5作+DSの外伝含めて全てやってますが、何をもって零とするかによってでこの映画が許せない人が多いのもわかります。
射影機で倒すのもないし、廃村も廃墟もない、人を犠牲とする陰鬱な儀式もない、そう考えるとそりゃもう全く零じゃないんですけど、オリジナル百合ホラーとしてみるなら大好物でした。どちらかというと百合ミステリーかな?

中条あやみの人形のような生気のない美しさは半端ないし、森川葵とのキスシーンのまるで絵画のような、あの女子高の大人や男子が入り込んではいけないものを盗み見ているような感覚!
少女というさなぎから大人の女に変わっていく、その瞬間の美しさだけを描いた百合ですよ。
女の子にしかかからない呪いというのも思春期特有の大人になることへの恐怖を表したものと考えれば、よくできていたんじゃないかな?それを乗り越えていくことで大人になるという感じで。

ただいらないシーンがホント多すぎる、イタコは黒鷺からのサービス出演だとしてお前いりゃ全部解決出来んじゃないかい!と言いたくなってしまうし、なにより女の子の園に無駄な男の出演はいらんのですよ。あと園芸師の兄弟とか学園長の真実とかそういうどんでん返しいらないです。
そして、エンディング曲だけは天野月子(天野月)でお願いしたかった。ここだけはやっぱり一応タイトル零なんだから頼みますよ!