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アクトレス 女たちの舞台のMoscatoBiancoのレビュー・感想・評価

アクトレス 女たちの舞台(2014年製作の映画)
3.5
「マローヤのヘビ」という舞台劇の話です。主役はヘレナという社長とシグリッドという秘書です。

ヘレナの役を演じる予定の女優はマリア(ジュリエット・ビノシュ)です。この映画の主人公です。
20年前にはシグリッドの役を演じてスターになった経緯があります。今回は20年後のシグリッド≒ヘレナの役に挑戦します。
若いシグリッドに翻弄される役なので嫌な感じではあります。身につまされるわけです。

シグリッドの役を演じる予定の女優はジョアン(クロエ・グレース・モレッツ)です。スーパーパワー系の映画で大人気です。
でも、クロエ・グレース・モレッツは箸休めと言うか、息抜き担当のチョイ役です。

ホントの助演はマリアの個人秘書のヴァレンティン(クリステン・スチュワート)です。眼鏡っ娘キャラです。
ヘレナ役の練習をしているマリアの練習相手も務めます。シグリッド担当です。
普段も練習のときも、あまり口を開かずに早口で喋ります。つっけんどん。

年齢的にも立場的にも、ヘレナ≒マリア≒ジュリエット・ビノシュ、シグリッド≒ヴァレンティン≒クリステン・スチュワートがそれぞれ重なるわけです。

特に2人で「マローヤのヘビ」を練習しているときは、劇の台詞を借りてホントは自分(マリア vs ヴァレンティン)の感情をぶつけてるのでは? とか、ひょっとしてそれってときどきジュリエット・ビノシュ vs クリステン・スチュワートだったりする? とか思うわけです。
さらに、劇の台詞なのか、台本にはない本音の会話なのかもよくわからなくなることもあります。

もちろんそれを狙っているんでしょうが、ワイは見事に術中にはまりました。
まあジジイのワイには関係ねぇな と思って観始めたのに、かなりハラハラしてしまいました。
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