SUI

フューリーのSUIのネタバレレビュー・内容・結末

フューリー(2014年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

間違って配属された通信兵のノーマンが、ブラッド・ピット演じるドンから目をかけられる理由は不明だし、散々嫌がらせをしていたグレーディーから突然「お前はいい奴だ」と認められる意味も分からない。
ナチスSS(親衛隊)から奪取した町で出会ったエマとも、いとも容易くいい関係になっちゃう。

出会ったといっても、エマからしてみたら突然連合軍の兵隊が押し入ってきたわけで、ノーマンも得体のしれない恐怖の対象の一人にすぎないはずだ。事実彼女はベッドの下に隠れていたし、見つかった後も何をされるかわからず恐怖に慄いていた。
にもかかわらず、である。
ノーマンがちょこっとピアノを弾いた途端にあっさり心を開き、楽しげに歌までうたっちゃう。そして無事ベッドイン。

ピアノが弾けるって素敵だね!
これからでも遅くない、俺もピアノを習おう、そう決意したくなるエピソードだ。

兵士に向いてないノーマンの成長記なのはわかるけど、付け焼き刃なだけに結局最後は1人で逃げ出すことになる。
そしてなぜかナチの少年兵から奇跡のお目こぼしを受け、最期に仲間から助け出されたら「お前は英雄だよ」と持て囃される。
アメリカ人の英雄好きにはホトホト困りものである。
結果として、よくある戦争映画の域を出ないどころか、B級あるいはC級映画並みの陳腐なストーリーにしか見えない。

けど、戦車戦はカッコよかったし、戦闘シーンは迫力があって白熱したので、甘々で及第点しとしたい。
SUI

SUI