白いかざぐるま

管制塔の白いかざぐるまのレビュー・感想・評価

管制塔(2011年製作の映画)
4.0
橋本愛ちゃん演じる瑞穂の「おじゃまさせて頂きまっすよ〜」
その時、カワイイの限界値が宗谷海峡を越えたのであった。

自転車二人乗りでわちゃわちゃとか、おでこコツンとか。
あー、くすぐったい。こんな青春希望でした。

北の最果て、冬の稚内を舞台とした青春ストーリー。随所に街並みや観光名所、ご当地ゆるキャラなども写り込ませて、稚内への愛を感じさせてくれた。

こんな舞台設定なので、灰色の空気と共に黙っていても閉塞感が止めどなく溢れてくる。それは山﨑賢人と橋本愛が演じる2人が抱える感情とリンクして、観る者にもずっしりとのしかかる。

駈と瑞穂、2人の出会いはそんな空気を吹き飛ばし、つかの間の晴れ間が訪れる。しかし、この時間はいずれ終わりを迎えるだろうということは容易に想像がつく。
絶望感の淵で1人泣き歌う駈。

しかし2人を結びつけ、同じ時間を過ごしてきた歌の力によって、彼らは再生を果たす。

はぁ、じんわりくるなぁ…好きだわこの感じ。