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管制塔のtetsuのレビュー・感想・評価

管制塔(2011年製作の映画)
4.0
三木孝浩監督、最新作公開記念!
手当たり次第に、監督の過去作を漁っていくウィーク。


[概要]

Galileo Galileiの名曲「管制塔」を基に三木監督がメガホンを撮った青春映画。ヒロインに橋本愛さんを迎え、山崎賢人さんが初主演を務めた映画。


[感想]

人がドキドキするツボを分かりすぎていて、もはや「整体師か?!」と突っ込みたくなる、三木監督の初期傑作だった。

周囲から孤立している山崎賢人扮する主人公が、彼にだけ明るく接してくる転校生の橋本愛と次第に打ち解けていき……、という夢のある展開。
(このプロットは、森川葵のデビュー短編『転校生』にも通ずる部分があるような。)

圧倒的な雪景色というロケーションを活かし、2人の関係性をひたすら尊く描いていたのが印象的だった。


[橋本愛の最高傑作]

本作の見所は、なんといっても、ヒロインを務める橋本愛さんの魅力。

普段は人との関わりを避けているようでいて、主人公には、かなり明るく接してくるというギャップ。

デビュー当初ということで、演技面には拙い部分を感じつつも、それを上回る初々しさゆえの彼女の魅力が凝縮されていた。
(というか、これでオチない男はいないと思う。尊みが深い。)


[バンド"Galileo Galilei"の映画として]

また、本作はGalileo Galileiの楽曲「管制塔」を基にしているというだけあって、彼らの足跡を間接的に辿るような物語でもある。

その故郷・北海道稚内市を舞台に、デビューのきっかけとなった『SCHOOL OF LOCK!』*の企画『閃光ライオット』 も登場するストーリーは、ファンでなくともテンションが上がる。
*ティーンに人気のラジオ番組

個人的には、自分の兄が閃光ライオットの企画に楽曲を送っていた過去があったため、それらの描写に懐かしさを感じた。


[おわりに]

初々しいゆえの主演2人の演技には、若干、突っ込みたくはなる(特に山崎賢人の歌唱シーンw)ものの、総じて、名作だった本作。

なにはともあれ、橋本愛さんの可愛さがえげつないという点に注目して観てください。笑
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