TaiRa

ボックストロールのTaiRaのレビュー・感想・評価

ボックストロール(2014年製作の映画)
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スタジオライカの作品ながら日本未公開の憂き目を見ていたのがやっと観れた。

地下に住むボックストロールたちは夜な夜な地上に出て人間の物(大半はガラクタ)を盗んで行く。ボックストロールに育てられた人間の少年とボックストロール殲滅を実現し有力者の仲間入りを目論む男の対決。地上の人間たちは偏見やデマに踊らされボックストロールを排除しようとする。町の有力者はと言うとチーズにしか関心がない。この町ではチーズの価値がやたら高く快楽の全てを担ってる。ボックストロールを駆除している男は有力者だけが参加出来るチーズの試食会に行くのが目的。だけどチーズアレルギー。本人はそれを認めてない。この描写がかなりエグい。ヴィランの懲らしめ方がアナフィラキシーというのもギリギリな感じ。有力者の娘は父親が自分に何の関心も持たない事にショックを受けている。彼女が主人公の少年と出会い友情を育む過程で「父親とは何か」を説明する。ここで挙げる父親の特性は彼女が父親に求めているものなのが切ない。人や社会はどうすれば変われるのかという話。ストップモーションアニメとしては文句なしのハイクオリティ。アクションも躍動感があり、ガジェットのデザインも動きも素晴らしい。巨大チーズのバウンドで笑う。ライカお馴染みの最後に作業風景を見せるとこ、かなり手が込んでる。キャラが愚痴ってたり面白い。
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