レトロでロマンチックなシニカルラブコメディー。
ウッディ・アレン節が効いていますがとても観やすい今作。
『人生はイリュージョン』って言葉が全てを物語ってる。真実は滑稽だったり運命なんてあるようでないのかもしれないけど、みんな何処かで信じたいんですよね。夢見て細かいことに目を瞑っては「これって恋なのかしら？」とときめいちゃうみたいな。たまには無宗教だけど神様に祈りたくなる日もあるじゃない的な。
コリン・ファースのラストのぐでんぐでんな感じが何とも愛らしい。実際あんな男目の前にすると「なんて皮肉屋なのかしら‼︎」となってしまうんだろうけど…優しい司祭でさえ「あいつは地獄行きや」と言わしめたというその口ぶりは本物の偏屈屋です。
彼女に惹かれていることを認めたくないけど抗えない彼の葛藤とそれに応えるアイリーン・アトキンスのやり取りがとても素敵でした。
またエマ・ストーンがめちゃくちゃ可愛い♡
実際このキャスト・美術・音楽でなければ高評価に繋がらなかったのかもしれないけれど見事に私にマジックをかけてくれ、また観たいなと思わせてくれました。
可愛くも厄介な恋の魔法にかかりたい方、合理的な彼にやきもきしている彼女、エマ・ストーンに魅了されたい男子にオススメな一本です。
