ひろぽん

バクマン。のひろぽんのレビュー・感想・評価

バクマン。(2015年製作の映画)
4.8
人気コミック『バクマン』の実写版
目標や将来の夢を持たない高校生の真城最高と、そのクラスメートの高木秋人はコンビで少年ジャンプに掲載される漫画家を目指す。2人の前に立ちはだかるライバルの天才高校生漫画家・新妻エイジと競いながら少年ジャンプでの連載と頂点を目指していく物語。


『バクマン』は原作未読だけど、同じ作者の『デスノート』は単行本全巻持っててよく読んでた。だいたい長期連載してる作品の初期の頃の絵はだいたい下手な事が多いのに、最初からクオリティの高い絵を描く小畑健の作画は本当に凄いと思う。さらに漫画家ならその人の特徴が表れるのに、別人が描いたかのような絵をいくつも描くのだから天才。

ジャンプの漫画家という職業についての描写がリアルで、どれ程の苦労をして作品を作っているのかが伝わってくる。読者アンケートの人気順位や原稿の締め切りに間に合わせなければならないプレッシャーと戦いながら命を削って面白いものを生み出していく苦悩が凄まじい。


同じ連載を夢見る漫画家たちとの友情、倒れるまで描き続ける努力、ランキング1位を獲る勝利。まさに少年ジャンプの「友情・努力・勝利」のモットーを体現したような熱い作品になってる。

2次元と3次元の漫画と現実世界を融合した世界観の編集もワクワクした。

キャスト陣も豪華で佐藤健と神木隆之介のコンビはもちろん、控えめな編集者役の似合う山田孝之、熱い漫画家役の桐谷健太、ちょっと変わった役の染谷将太、安定のリリー・フランキーと今も活躍している人達の演技は素晴らしい。中でも透明感のある小松菜奈のウブな高校生役は一段と輝いて見えた✨

サカナクションの『新宝島』の最高のサウンドと漫画の背表紙を使った粋な組み合わせのエンドロールは神演出!!

何度観ても熱くなれて、引き込まれる魅力のある作品だと思う。実写でこの面白さだから原作はもっと凄いんだろうな。
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