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バクマン。のmrmtのレビュー・感想・評価

バクマン。(2015年製作の映画)
4.0
原作のストーリーを知っている人と知らない人で評価が分かれるらしい。
私は原作未読であったせいか、とても楽しむことができた。

本来、マンガを描く姿は映像的には退屈だ。そこをこの作品ではCGやプロジェクションマッピングを用いた表現によって補っていた。いや、補うというよりそれが見所にもなっていたかもしれない。主人公がCGの巨大なペンを振ってアクションシーンのようにマンガを描いていく姿は、彼らが描くことを楽しんでいることをとても鮮やかに伝えていた。

この作品はCGの使い方がとてもうまかった印象がある。上記のシーン以外にも、ジャンプとはどんな雑誌であるのかを短くわかりやすくまとめたシークエンスやエンディングの2人がこれから描きたいマンガについて話すシークエンスが素晴らしかった。
そういえば、エンドロールの単行本の背表紙はフルCGらしい。
1つの作品にこれだけうまい使い方ができるのは誰の力によるものなのだろうか?

他の作品の話になるが、島本和彦の『アオイホノオ』でも漫画家について描かれており、一緒にみると面白いと思う。
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