ルック・オブ・サイレンスの作品情報・感想・評価

「ルック・オブ・サイレンス」に投稿された感想・評価

Yukimatsu

Yukimatsuの感想・評価

3.0
政治とは現実を良き方向へ持っていく過程である、というセリフで共産主義者の大量虐殺を肯定する議員。
虐殺過程を得意げに話す、元民間人部隊。
うそを子供たちに説く教師。
見ていて怖い。本当に怖い。
metamegane

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4.0
アクトオブキリングの姉妹作。自分の兄を虐殺された弟が、近所に住む加害者またはその家族と面会していく。過去を受け入れてもらえなくても、ひたむきな姿勢に心打たれる。
続編…
被害者遺族が加害者へと話に行く。もうこれだけで怖すぎる。当時の様子を一通り聞き出して素性を明かす話の進め方…緊張感がずっと張り詰める。

知らない、初めて聞いた、もう時間だ、国家の指示だったんだ、なぜ傷口を開こうとする?…色んな言葉を使って逃げようとする加害者側へ表情を変えず真っ直ぐ見つめるアディさん。すごく強い思いが伝わる。殺された兄のこと、その事実を背負って生きてる自分が今目の前にいることを知ってほしいんだろうな。

加害者へはもちろん、捏造された現実への怒りと悲しみも伝わってくる。

被害者と加害者が近所に住んでる、もうその状況を考えただけで自分だったら発狂しそう。

目の見えないお父さんに、なにか見える?と聞いたときに、少しだけ何かが見えるよと答えるシーン、なんか印象的だった。

あと叔父さんの話、辛すぎる。。。。。
とてもじゃないけど評価を出来るような内容ではない。

恐ろし過ぎて言葉が出ない。日本でぬくぬく生活している私には主人公に同情する余地もない。ただただ涙を流して見ているだけである。虐殺というのはこうも恐ろしいものなのか。加害者側の態度に不快を覚えた箇所もあったが、死と隣り合わせになった人間に判断能力を求めるのもおかしく、それでも不条理に意気消沈してしまった。
655321

655321の感想・評価

3.5
コンビニに売ってるような漫画で、サイコパス診断という名のクイズ本がある。

この「ルック・オブ・サイレンス」には本物の殺人者が出ている。
その中のある老人は喉を切って殺した相手の血をコップに溜めて飲んだそうな。
なぜ?と聞くと
「そうすれば狂わずにすむ」と答えた。

コンビニのサイコパス診断なんてちゃんちゃらおかしい本当の地獄がここにある。
この老人に限らず「なぜ?」にまともに答えられる人間は出てこない。

前作、と言っていいのかわからないけど、「アクト・オブ・キリング」との最大の違いは「なぜ?」と聞くのが兄を殺された青年アディである事。
この重み、この空気感は前作とも違うものなので是非2本とも見て欲しいです。
masa

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3.3
1965年にインドネシアで発生した最悪の軍事クーデターのことをインタビュー映像で綴った記録映画
その大量虐殺によって加害者となった人々のインタビューが「アクト・オブ・キリング」
続編として制作され、被害者のインタビューが「ルック・オブ・サイレンス」
ラストシーンの「ごめんね」
この一言のためにこの映画は有るのかも知れない。
記録映画であり、ドキュメンタリーである性質上、その題材も重く難しく悲惨な事件を掘り起こすため、映画に娯楽性を求めるだけの人は見ないほうがいい。面白いとか面白くないとかそういう類の物ではない。でも是非見て何を感じるかを自分に問うて欲しい。
ただし1つ付け加えるなら、映画として世に出す以上はもう少し見やすくする演出は必要なのでは?とも感じた。
Yukiko

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4.0
2018年4月22日
『ルック・オブ・サイレンス』 
 2014年デンマーク・フィンランド・インドネシア・ノルウェー・イギリス制作
監督、ジョシュア・オッペンハイマー。

1965年にインドネシアで発生した軍事クーデターでの大量虐殺
を加害者の視点で描いたのが『アクト・オブ・キリング』。
今度は前作で扱った事件を被害者の視点から描いた続編が
『The Look of Silence』。

インドネシアで秘密裏に行われ、100万人もの命が奪われた
大量虐殺。
眼鏡技師の青年アディさんは、自分が生まれる前に兄が惨殺
されたことを知り、更に加害者達がインタビュー映像でその
模様を喜々として語る姿にショックを受ける。
加害者達がどのような思いで殺りくに手を染めたのか、そして
罪を犯したことを自覚させたいと考えたアディさんは、
オッペンハイマー監督と一緒に彼らと会うことを決意し、
視力検査を行いながら、加害者達から様々な言葉や真実を
引き出そうとする。


ルック・オブ・サイレンスの意味は沈黙の眼差し、沈黙の姿と
いう意味とのこと。
主人公のアディさんの静かな態度、だけれども目が気持ちを
物語っている。
やさしい目、冷ややかな目、目が心の中を映し出している!

何事にも、両者言い分があるはず。
何らか事が起きた時、被害者側、加害者側の夫々の、
そのような行動をとらざるを得なかった、その時の状況や
環境、気持ちがあるはず。
第三者は、両者の言い分を聞いて、初めて公平なものの味方、
判断が下せる。
片方の言い分だけを聞いての事の収め方は、真実を見落とすと
思う。

多くの人は、被害者と加害者が対峙した場合、加害者側の横柄
な態度に接したら、被害者側は激高して加害者をなじったり
すると思う。
そういうこともなく、アディさんは淡々と物静かに相手に
疑問をぶつける。
しかし、加害者側の方が詰め寄られた質問にたじたじとなり、
逃げようとしている。
両親の認知症を理由に、病気を理由に、昔のことだからを
理由に、子供だったので分からなかったを理由に。

ラストに加害者の妻が夫の昔の行為を「ごめんね」と一言謝る。
その一言にアディさんは優しい眼差しでその妻を見つめる。
そうか、アディさんはその言葉、事の真相を知った上での
そのごめんねの一言が欲しかったのかと、観ている此方は
気付く。

観ていて思うのは、自分の気持ちを抑えて行動できる
アディさんの知性の高さを感じる。
そして、抑圧された環境に身を置いての生活、我慢を強い
られ、感情を出せないでいる状況下を想像する。
対して、犯罪行為を喜々として語る被害者側の思慮分別の
欠如!

軍は惨殺の実態を黙認していたと言うが、何故だろう?
正義であるはずの警察機関はきちんと機能しているのか?
インドネシア政府はこの歴史をどう考えるのか?

重い内容だが、『アクト・オブ・キリング』とセットで
観ることをおススメします。
fujiK

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