むーしゅ

エージェント・ウルトラのむーしゅのレビュー・感想・評価

エージェント・ウルトラ(2015年製作の映画)
2.9
 アメリカで実際にCIAが行っていた洗脳実験であるMKウルトラ計画を基にした作品。「RED」シリーズや「ボーン」シリーズでもおなじみの設定ですが、ハリー・ポッターや日本の漫画でよくある冴えない主人公が覚醒する物語とすることでコメディ要素を出しています。

 コンビニバイトで生計を立てている麻薬中毒のマイクは、ある夜店番中に1人の女性客から謎の暗号を呟かれる。実はその暗号は彼の眠っていた能力を覚醒させるためのキーワードで、CIAのスーパーエージェントとしての能力を取り戻したマイクは立ちはだかる暴漢をスプーンで瞬殺する。何が起こったのかわからないマイクであったが、マインドコントロール計画自体を闇に葬りたいCIAによって次々とエージェントが送り込まれ戦いに巻き込まれていく、という話。何だろうこの可も無く、不可も無く感は。特に盛り上がりもなく、すごく無難な作品で終わっています。冴えない主人公のアクション映画で戦闘シーンのグロテスク要素が強めという点からどこかで見たことあるなと感じるのですが、「キック・アス」シリーズですね。

 主人公マイクはJesse Eisenbergが演じていますが、この方真剣な映画とふざけた映画をわざと交互に出てるんですかね。それなりに知名度もあるのに、こういったふざけた映画に出てくれると言うのはある意味貴重な存在。そして不思議な役どころがよく似合います。アドリブなのか当て書きなのかは知りませんが、早口でまくし立てるように話すシーンが得意なんでしょうね。相手役フィービーはKristen Stewartが担当し「アドベンチャーランドへようこそ 」から6年ぶりの競演です。Jesse Eisenbergの方が7歳も上なのに、Kristen Stewartの方が歳上に見えてしまいます。

 特別おススメする要素はないのですが唯一魅力的だったのは、エンドロールで突然アニメが始まっちゃうことですね。映画が終わりかと思いきや、物語の続きが突然手描きアニメとして繰り広げられます。そしてその内容がまぁ実写では出来ないあまりにもハチャメチャさでそこそこ面白い。恐らく監督はこのアニメの世界観を映画本編でも出したかったのかと思いますが、残念ながら出せていないので逆にここだけが目立ってしまっています。突然始まる温度感の違うアニメには驚くので体感したい方は是非挑戦してください。

 ちなみにマイクとフィービーのその後については、John Landis監督の息子で本作の脚本を担当しているMax Landisの翌年の作品「バッド・バディ! 私と彼の暗殺デート」を見るとわかります。伝説のヒットマンで主人公のミスター・ライトが結婚式場で銃撃戦を繰り広げるのですが、その壁には"Congratulations Phoebe Mike"という文字が。生憎式場は破壊されてしまいますが、良かったですね。