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裁かれるは善人のみのmasaのレビュー・感想・評価

裁かれるは善人のみ(2014年製作の映画)
3.7
世の中の不条理を思いっきり見せつける作品。地味にこつこつと生きている人間に光は当たらないのか。

権力を振りかざして横暴な土地買収を進める市長に立ち向かう、ある自動車修理工場経営者の男の姿を見つめる。アンドレイ・ズビャギンツェフ監督。ロシア映画。

ロシア北部の小さな町で、自動車修理工場を経営しているコーリャ。住み慣れた家で、妻リリア、先妻との息子ロマと生活していたが、市長のヴァディムが彼の土地を買収しようとする。権力を武器に自分の土地を容赦なく奪おうとするヴァディムに激しい怒りを覚えたコーリャは、モスクワから友人の弁護士ディーマを呼んで市長の悪事を暴露して徹底抗戦に挑む……

邦題があまり合っていないような気がした。ほんとうの善人とはなんなのだろう。

この湊町の空虚な感じがとても寂しい。灰色の空、荒ぶる海。吹きすさぶ風の音しか聞こえない小さな港町。そして肩をよせあって質素に暮らす人々。
とても寂しい映画だった。
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