裁かれるは善人のみの作品情報・感想・評価

「裁かれるは善人のみ」に投稿された感想・評価

邦題はリヴァイアサンのままで良かったのでは。個人が抵抗することができない災い・自然の象徴、である。

バレンツ海沿いの海岸町の冷たい風景を眺めるだけで私は満たされた。冷たく広大な海に感じるのは、自然への畏敬の念だ。

打ち捨てられた船の残骸や、鯨の白骨が横たわる海岸のシーンからは、そこにある強大な力に抗うことの不可能性を植え付けられる。

旧約聖書のヨブ記では、ヨブはありとあらゆる不幸を受け、死さえ望む。そこに現れた神の姿を前に、人間が抵抗することのできない災い・自然の象徴たる怪物リヴァイアサンさえ神が作ったものだと理解し、受け入れ、神に祝福され長寿を全うする。

この映画は現代のヨブ記だ。コーリャの表情は、全てにうちひしがれ、抗うことのできない大きな力に引き裂かれている。うちひしがれるしかない力の存在それ自体を、この映画は描いているのだ。
ten47

ten47の感想・評価

3.3
アンドレイ・ズビャギンツェフ監督の「ラブレス」は劇場で鑑賞したけど...
主人公がただただ善人で不条理を表現したいのは分かるけど...
ただ静かに流れる時間を自然を多く映す事で他人目線のように客観的リアルを意味しているとは思うけど、ワンポイントの要素(この作品では鯨や円や宗教)の意義が曖昧だし尺が長いから嫌いではないけど、少し退屈に感じてしまう
広大なロシアの田舎での行政の在り方はおもしろい
dadadany

dadadanyの感想・評価

3.7

このレビューはネタバレを含みます


[ロシア感]
・斜め左上アングルからのプーチン
・市長
・友人の肝っ玉母ちゃん
・酒
・狩猟
・泥酔運転

・どこまでが権力範囲か
→告訴状提出時の逮捕
→殺人
→友人の交通警察の証言
・裁判官の読み上げによる演出
Kyohei

Kyoheiの感想・評価

-

面白かったけど、
胸糞悪いな。
犬

犬の感想・評価

3.6


小さな町で自動車修理工場を営みながら、一族が代々暮らしてきた家で妻子と暮らすコーリャ
再開発のため、土地買収を画策する市長による強行策に、コーリャは旧友の弁護士を呼び寄せ対抗するのだが……

アンドレイ・ズビャギンツェフが、ロシア北部の小さな町を舞台に、市井の人々と権力を振りかざす行政の対立を描いた人間ドラマ

常に重たい雰囲気
まさしくヒューマンドラマって感じです

これが現実なのか、、

怒ってます
泣いてます

これは家族も辛い

景色を含めていろいろ虚しいです
ア

アの感想・評価

-
タイトル通り
riekon

riekonの感想・評価

3.0
揉めた人が悪かったのか…😞
あそこに住んでなければ…
苦しい人に神は助けてくれないのか
主人公の悔しくて悲しい気持ちが辛い😢
息子が親の知り合いのお家に
行くことになったのは良かったよ〜😢

《図書館》
善良な市民が悪徳市長の権力と戦っていく姿を描く映画だと思っていたらだんだん様子が変わってきた。

スコセージの「沈黙」と類似したテーマの作品だった。

固定してると思わせる安定したカメラがほんの少し揺れる。

こういうショットが固定ショットに挟まれる。

いいも悪いもない、「善人」は「聖書」と同様に人が作った言葉だけに存在する。

真実、信仰、善悪、善良…

人の作った言葉に人は酔い自らを許していく。

それにしてもロシア人はエリツィンのようにウォッカを水のように飲み、宗教のように酔っ払う。
原題「リヴァイアサン」とは
この世界が「最後の審判」を迎える日まで
悪の存在として無敵で在り続ける
旧約聖書に登場する海の怪物

ちっぽけな庶民の抵抗なんて
何の役にも立たない

「正義は必ず勝つ」とか
「最後に愛は勝つ〜♬」とか
そんな言葉は通用しない

平凡な善人を踏みにじり
最後まで 笑っている
強大な国家や 権力や 宗教者たち

現代のロシアの厳しい社会問題が描かれているのだろう
神も仏も無い
絶望感に打ちひしがれる

これもまた
悲しい程LOVE が LESS していた
「ラブレス 」(2017)の監督
アンドレイ・ズビャギンツェフ の作品

ただ
映像の美しさ
ロケーションの美しさには
圧倒される

ポスターにも使われているシーン
巨大な鯨(?)の骨の横たわる
海岸は
幻想的で神話的でもある

邦題が ストレート過ぎる気がするけれど
これは…聖書の中の言葉なのかな


*3/14 DVD鑑賞
motio

motioの感想・評価

4.7

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。傑作だと思う。
海沿いの田舎町で慎ましく暮らす家族が市から立ち退きをせまられ、代々守ってきた土地を奪われそうになる。友人の弁護士と共に抗うけれど、、、という話。
ストーリーの展開が端整で、余計な説明がなく、かといって理解できずに置いていかれる事もなく、ちょうど良い進行で引き込まれた。
もっと高評価を付けたい所なんだけれど、いかんせん悲しい話なんだよなぁ。
ラストの牧師が説教をするシーン。
「今日の世界善悪の基準は目まぐるしく変化する。本当の価値は偽物にとって代わられている」というセリフの時に幸せそうな市長の家族が映される。
描かれているのは特別に悲惨な出来事ではない。主人公も理知的な思索を持って行動する人間ではない。
こういった誰にでも起こりうる哀しみをどう処理したら良いのか。
苦しみの形がレアかどうかは本人には関係無い。
フィリップ・グラスの音楽も良かった。
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