ハッピーエンドを好む能天気？な自分としてはビターな余韻しか残さない作品や監督はあまり得意でないのだが、ここまで心理をえぐり決して説明的な表現をしていないのに「愛が強烈過ぎることで生まれる軋轢」を映像で明確に描かれてしまうと、後味が何だろうがもう唖然とする他なく...まだ3本目だが改めてグザヴィエ・ドランという人が作り出す世界観にはひれ伏すことしかできない。その想いを貫いたが故に迎えるラストは想像がついていたとはいえ正視に耐え難いものがあった。人を想うハートの一端は尖っていて、向きを間違うとただひたすらに相手を傷つけてしまうのか...
