チャウ

Mommy/マミーのチャウのレビュー・感想・評価

Mommy/マミー(2014年製作の映画)
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総じて目を離せない美しいシーンの数々と、神がかった音楽のセンス。唸るしかない。天才です。

Wonderwallが流れて画角が広がるシーンは、幸福で幸福でしかたがなかった。3人も私も解き放たれていた。思わず綻んでしまう。 

3回目にして、ありがたくも劇場で観ることができた。冒頭のスティーブンがダイにキスをせがむシーン、バスの中でダイが膝枕しながらスティーブンの頭を撫でるシーンの愛おしさといったらありゃしない。すでにウルウルきてた。
スケボーのシーンの開放感はもちろん、スティーブンがタバコの煙をふかすところで口元だけに寄ったショットの色気、スティーブンの悪戯っ子な笑顔、『on ne change pas』のダンスのシーン、総じて最高。最高としか形容できない。
カラオケでのスティーブンの表情はたまらなく苦しかった。ダイへの愛が伝わってきて苦しくて苦しくて苦しい。ダイの行動もスティーブンを思ってこそのものだから余計に苦しくてたまらないのだ。

お互いがお互いを1番に思っていることが、言葉から、表情から分かりにわかってしまい、愛おしくも苦しい。見れば見るほどに凄さを突きつけられます。

久しぶりに見たら、画角に関して、どこか物足りなさを感じた。ずっとポートレイト的で、もっと余白が欲しいという感じ。
あとは、カイラの存在が際立って見えた。
チャウ

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