矢吹

Mommy/マミーの矢吹のレビュー・感想・評価

Mommy/マミー(2014年製作の映画)
4.2
人生における狭い狭い選択肢のような縦の絵。
基本1人しか映らない。それぞれ。バラバラ。
だからすぐに誰かがいなくなっちゃう。
自撮りをしても近づかないと入らない。
3人で収まるのがギリギリだけどね。
その分近くにいることを感じる。
近い近いカメラと奥行きの緩急。
おかしくなりそうなフラッシュ。
視線。バカにすんな。
距離の演出がいい。
聞こえなくなる音。
聞こえてくる音。
重なる音。
咳払い。
Wonder wall。
音楽が凄まじい。
輝くマミーだったり。
自分で広げる世界だったり。
突如として閉じる世界だったり。
物語ではなくシネマでもなく、フィルム。
なんとなく映画としか言えないような映像。
命とカートと洗いたての空と光が美しすぎたり。

これだけでも見た意味はあると思えちゃう。
そんな瞬間が何度も訪れた。

愛さなくなることはわかってる
世界で一番大切な人だから
それでも味方だ。
母親の愛は永遠
あなたの愛は他に向かう
自然なことなのよ受け入れるしかない
未来という漠然とした何か。
永遠という愛。
全て自分の選択。そう信じれば未来は開ける
私は負けない。何があっても。

母という名の1人の人間。

行くっきゃない。走れ。
矢吹

矢吹