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サンドラの週末のgnのレビュー・感想・評価

サンドラの週末(2014年製作の映画)
4.3
途中までは、評判の良さに騙されないぞという変な偏見がありつつ観ていた
終わった瞬間に、めちゃくちゃいい映画だ…と感動

静かに画面は動きつつ、物語はがんがん前に進んでいるのが印象的だった 適度にあくまで自然に山あり谷ありがあるのが名匠たる所以なのか

家を廻る度に一喜一憂するのが可愛らしくもあり、痛々しかった
その家や風景の色味の雰囲気が良く、広い丘に綺麗な色のレンガの家とか思い描くヨーロッパの住宅らしかった

友達の家に行って、ふとした物が目に入ってしまった事から、その家のの事情を知ってしまう気まずさが終始この映画にはあった
出てくる人は一瞬だけど、きっとエピソードを語るのは一瞬で十分だった

まあ兎に角何よりも終盤の選挙からのあのラストの晴れ晴れとした姿が良かった キッズリターン以来のマイナスからの美しいスタートを見た

ほんの週末の出来事の中で人生の機微をマリオンコティヤールの背後から覗けたのが良い体験だった

夫婦でベンチに座りながら「あの鳥になりたい」と見上げて、鳥の方を映さずに顔をそのまま映し続けるシーンに、この映画のあり方を見たような気がしてはっとした
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