サンドラの週末(2014年製作の映画)

Deux jours, une nuit/Two Days, One Night

上映日:2015年05月23日

製作国:
  • フランス
  • ベルギー
  • / 上映時間:95分
    監督
    ジャン=ピエール・ダルデンヌ
    リュック・ダルデンヌ
    脚本
    ジャン=ピエール・ダルデンヌ
    リュック・ダルデンヌ
    キャスト
    マリオン・コティヤール
    ファブリツィオ・ロンジョーネ
    オリヴィエ・グルメ
    カトリーヌ・サレ
    クリステル・コルニル
    ピリ・グロワーヌ
    あらすじ
    サンドラは体調不良から休職していたが、まもなく復職する予定だった。ある金曜日、サンドラは突然解雇を言い渡される。しかし、同僚のとりなしで週明けの月曜日に同僚たちによる投票を行い、彼らの過半数がボーナスを諦めてサンドラを選べば仕事を続けられることになる。ともに働く仲間をとるか、ボーナスを取るか、シビアな選択……。その週末、サンドラは家族たちに支えられながら、同僚たちを説得して回る――。どのような言葉で人の心は動くのか、自分の人生と善意は天秤に掛けられるのか、サンドラは仕事を続けられるのか……サスペンスに満ちた展開に目が離せず、投票の瞬間は見る者までもが緊張をしてしまう。人と人の絆、人間の強さ。愛とかすかな希望を抱いて、彼女の長い週末が始まる。

    「サンドラの週末」に投稿された感想・評価

    踊る猫
    3.6
    ダルデンヌ兄弟の作品は不勉強にして『ある子供』しか観ていないのだけれど、二度流れるカーステレオからの音楽を除けば BGM は流されず、扇情的にこちらの気分を持ち上げたり下げたりさせないあたりはダルデンヌ的と言えるのだろうか。点数は低くなったがつまらないというわけではない。むしろ今後の EU ないしは日本の雇用情勢を考える上では「必見」とすら言えるのかもしれない。では何故点が低くなったのかと言えば、例えばアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ『BIUTIFUL』や(この映画は音楽にも救われていたのだが)ケン・ローチがやったようにサンドラと彼らを取り巻く貧窮をきちんと描けていないことに尽きる。失業って確かに重大な危機だね……という以上のものが響いて来ないのだ。ステレオタイプなものであるにせよ、社会問題を扱うならもっと多彩なニュース/トピックを取り入れて分かりやすく提示すべきだったのではないか。これでは長めの短編映画を一本観させられたような気にしかならず、オチの余韻も興が醒めてしまう。
    普通に息をすることが難しいほど、気が狂いそうで、憂鬱な週末を過ごした。

    サンドラ(マリオン・コティヤール)と共に、次から次へと同僚の家を訪ねて説得を試る。

    ボーナスを得るか、サンドラの解雇か。

    その選択を突き付けられたら、どちらの道を選ぼうと、苦しむことになるのが容易く想像できる。

    ボーナスを選べば、サンドラの顔が脳裏に浮かぶ。

    サンドラの解雇を選べば、サンドラの顔が脳裏に浮かぶ。

    鬱陶しいにも程がある。

    手に油がついて、洗っても洗ってもなかなか落ちないように、生きることはどうしてこうも鬱陶しいのだろうかと、何時も思う。

    誰も傷つけたくない、誰にも傷つけられたくないなんて、不可能なことなのか。

    鳥になりたい気持ちがわかる。

    自然を生きる過酷さ、広がる青空は、皆同じなのに。

    こんな週末は、もう二度と御免だ。

    家族と笑って過ごせる週末さえあれば、他は何も望まないだろう。

    p.s.

    音楽には、チカラがある。

    移動中の車内、カーステレオから流れる音楽が唯一、サンドラの憂鬱を晴らして、笑顔にさせた。

    エンドクレジット含めて一切音楽が使われていない物静かな本編のなかで、音楽の存在が持つ魅力が際立つ映画でもあると感じた。

    音を聴いて生きることが少し楽になるような、背中を押してくれるチカラを持つもの、それが音楽だ。
    やりきった者の笑顔は素敵。

    それにしても1人復職と社員のボーナスを天秤て、呆気にとられたわ。


    2016/09/23 DVD
    授業もバイトも無くなり、やらなきゃいけないことたくさんあるけど観てしまった。
    ダルデンヌ兄弟の作品は前に「ある子供」を観て、それがなかなか忘れられない良い作品だったから他の作品も観たいなぁと思って観てみた。やっぱりこの人たちの作る映画大好きだなぁ…
    BGMが使われなかったり、ワンカットが長かったりと、すごいリアリティ。でもその中で映画的な演出もしっかりしてて、本当に凄いなぁって思う。だからこそドキュメンタリーを観てるより、現実的に感じる。
    内容も人間の本当の部分を観てる気がした。別に悪い人間は1人もいない。紙一重の差で敵にもなるし、味方にもなるなって思う。それでも彼女を救ってくれる人が1人でもいれば救われた気分になれる。
    サッカー教えてる人のくだりで大号泣してしまった。再投票がなければ、彼はものすごい罪悪感に苛まれていただろうし、彼みたいな人間が救われてよかったと思った。
    頑張れサンドラ!
    ジャン=ピエール&リュック・ダニエル「サンドラの週末」

    いらぬ言葉を誘発しない素敵な余韻ですね。スティーブン・ソダーバーグの「エリン・ブロコビッチ」とはえらい違いです。
    まだ復職は難しいんじゃないかと思ったけど、善戦してたよ
    yuka
    3.0

    このレビューはネタバレを含みます

    始まってからずっと8割話進んだところくらいまでずっと腹たつ展開が続く感じやったかな〜(笑)でもまあいろんな事人生あるよって感じ?
    訪問と説得だけの構図が繰り返されるが、飽きさせない演出。サンドラは家族を養うために共働きが必要だが、同僚たちも様々な事情ゆえボーナスを必要としている。そのドアの向こうに、個人的な事情だけでなく、貧困や移民やDVといった社会問題も見えてくる。

    鬱病を患うサンドラにとって、自己嫌悪と葛藤の沼に沈み込むような2日間。
    裏切られ詰られ、時には相手の家庭が揉めてしまう。ボーナスを諦めるほどの価値があるのかと、ただでさえ低い自尊心がさらに揺らぐ。

    本作は一切の音楽を排除しているが、たった2曲だけ、車内で流れる厭世と反骨の歌が、サンドラを叱咤激励する。

    サンドラが時おり夫や味方を裏切るような身勝手さを見せるのは、観客が彼女に肩入れしすぎることへの予防線でもあるのだろうか。観客に求められているのは、情に流されず、彼女とと同僚それぞれの立場に立って冷静に考えることかもしれない。

    同僚もまた葛藤し、その末に自分を選んでくれる様を、サンドラは目の当たりにする。
    そして彼女にも、同僚と似た立場に立たされる瞬間が訪れ、究極の選択を迫られる。だが決断に迷いはなかった。
    彼女はもう、『あれ』になりたいと思わないだろう。たとえ自由に羽ばたけなくとも、人間だからこそ手に入れられるものを得たのだから。
    大福
    2.5
    シンプルなお話。
    サンドラの服が鬼ダサいことが気になった。
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