LalaーMukuーMerry

雪の轍のLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

雪の轍(2014年製作の映画)
3.4
ソクラテスの妻は悪妻だった。哲学・思想に深く入り込んでいくには孤独が必要ということ・・・、なんとなく納得できる。
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この作品のように、意味深で哲学的な会話を延々と続ける家族なんて、本当にいるのだろうか? と驚きながらも鑑賞をつづける。メモしとこうか、と思えるような含蓄のあるセリフが続くのだけれど、だんだん家族間の人間関係の深い亀裂がわかって来て、言葉が相手だけに向かい始めると、意味深と受け取れる同じ言葉が辛辣な個人攻撃に変わってくる。
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結局この作品は何を伝えたかったのだろう? 
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こんな小難しい哲学・思想など、日常会話で使うときってホントにめったにないと思う。むしろ使わない方がいいんじゃね? 嫌な時は、嫌い、バカ!それだけで十分。これが私の結論。
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トルコ、カッパドキアの岩穴を穿った独特の景観の家々。現代では電気もガスもエアコンも完備した快適な暮らしと両立しているのですね。そんな岩穴生活が舞台だけれど、あまりそっちには注意が向かない。笑いもないし、実は見続けるのが辛い3時間以上もある作品。これがカンヌのパルムドールか、むむむ…